日本のクリームチーズって何であんなに高いんでしょうか?
これイタリアで購入したフィラデルフィアチーズの写真なんですが、ギリシャヨーグルトが原料になっているタイプです。
イタリアではフィラデルフィアの種類はすごく多くて、ノーマルなタイプの他にローカロリーなタイプや鉄分が配合されているものなど私が覚えているだけで4~5種類はあります。
値段はどうかというと、この大きさで2ユーロくらい。割引される時はもっと安くなるので200円ぐらいで購入できるんです。
日本のクリームチーズって高いですよね?
ニューヨークチーズケーキとか作ってみようかなと思うんだけど、フィラデルフィアやらバターやら、下地のクッキー部分やら生クリームやらを買っていたら絶対に完成したニューヨークチーズケーキを買った方が安いので作りません。
でも、ひとパック200円なら作りますよね。
前から思っていたのですが日本で牛乳は安いのになぜチーズは高いのでしょうか。ちょっと調べてみたらこちらのサイトで分かりやすく説明されていました。
チーズやバターように加工するために牛乳を下ろすと安くなってしまうんですね。
さらに、チーズを作る時は牛乳として飲む時の10倍の量が必要になる。
でも牛乳の値段が下がっている今、日本の酪農農家さんは経営するのもやっと…というところが増えているため、どうしても牛乳として卸さざるを得ないんだそう。
なんか切なくないですか。
でもいまみたいな高い値段だったら誰も買わないし、消費者としていつまでたっても成熟しない→おいしいチーズの味がよく分かんない→高いものを買う
って負のスパイラル!
ナチュラルチーズとプロセスチーズの違いとは
ナチュラルチーズとは生乳や乳酸菌を酵素で固め、乳清部分(ホエイとも。ヨーグルトの上に浮いてくるやつですね)を取り除いたもの。
白菜の漬物とキムチと同じように時間の経過とともに熟成が進んでいくので、そこそこのタイミングで食べきらないといけません。
ナチュラルチーズには、熟成させたタイプと加熱しないタイプのフレッシュチーズがあります。
これに対してプロセスチーズは乳化剤などの添加物を加えてナチュラルチーズを溶かし再び固めたものです。一度、加熱されているため熟成はしません。なので保存が効くというメリットがあります。
イタリアではプロセスチーズはほとんど食べません。子供のためにハンバーグにのせるとろけるチーズを使うくらいかな…。
皆さんもご存知のようにモッツァレラやマスカルポーネ、パルミジャーノ、ペコリーノ、ゴルゴンゾーラなどめちゃくちゃ美味しいナチュラルチーズがあふれているので、プロセスチーズにはみんなあまり関心がないみたいです。
こうした熟成チーズの価格が高いのは分かります。
時間も手間もかけているわけだし、失敗しちゃうこともあるくらいですから。
イタリアのナチュラルチーズは大量生産のものももちろんありますが、こういう犬の人が働いているチーズ工房?みたいなところで作っているものは段違いに美味しいです。
澄んだ青い空、おいしい空気…。ハイジが出てきても驚きません。こんな環境で作られたチーズだったら美味しくないはずないですよね。まずかったら怖いっつーの。
食べる人が少ない以上、手間暇かかりすぎるナチュラルチーズは日本で作れない。かもしれません。
でも、フィラデルフィアやリコッタのようなナチュラルチーズでもフレッシュタイプならそれほど時間がかからずに作れるはず…ですよね。
こちらのプレプレチューンズさんのサイトにも書かれているけれど、日本でもまず、こういうフレッシュタイプのナチュラルチーズとか、ギリシャヨーグルトを作るための補助金とかも出したらどうなんだろう。
それならば、チーズを作るところに牛乳並に補助金を出して国内のナチュラルチーズの生産量を増やすべきです。それとも、美味しくて安いナチュラルチーズが入ってくると国内で成形しているプロセスチーズが売れなくなるとでも思っているのでしょうか?
私も今回のイタリア滞在中もよくチーズを食べました。
手作りのリコッタチーズをスライスしたトマトにのせ、塩コショウしてオリーブオイルをかける…とカプレーゼ風に食べましたがすごく美味しかったですよ。
なんだか牛乳だけっていうのはもったいないなと思います。
今ただでさえ牛乳を飲まない人が増えているというし、酪農農家さんも守るためにもチーズやバターを作るために国がもっと補助金を出すとかすればいいのにと思います。
日本の真面目な酪農農家の方が作ったチーズだったら是非食べてみたいけどなー。