もうほんと、自分が年とったからなのか、最近変な日本語を使っている人を見るとすごく気になるようになってきた。(ってこの日本語もおかしいのかもしれないけど)
そのひとつが「あり得ない」。これを形容詞的に使っている人いませんか。
私は医者にも言われたことがある。ある治療について、そこの病院で対応してくれるかどうかという話になったとき、
「うち(の病院)の回答は『あり得ない』?(語尾あがる)」
と言われて。男性医師、たぶん30代でもこれだからね。耳を疑ったよ。へっ…?いまなんておっしゃいました?みたいなね。その瞬間、病院変えようと思いましたね。
「残念ながら、うちの病院で対応するのは難しい状態です。」
っていえばいいだけじゃないですか。そんな語彙もないのか。それとも軽い言葉で相手を小馬鹿にしたいのか。
でも後日、どこかの医療系の掲示板で『子宮の中があり得ない状態になっている』と医師に言われて、悩んでいるという女性が質問をしていて。あー、他にもいるんだなーこういう医者…と思いましたね。
ただ、そこで別の医師が
「『あり得ない状態』というのがどういう状態か分かりませんが…」
と答えているのを見かけ、まっとうな先生がいることに感動した…って当たり前のことだよ!
あり得ない状態ってなんだよ。しかもそれが患者に向かって言う言葉か。まったく説明になってない。
でもね、それを私語で使うのは別にいいと思うんですよ。よく聞きませんか?とっちらかっている家の状態を表して「家の中があり得ないことになってる」とか。そういう発言にまで目くじら立てようというわけじゃない。むしろ好きにしろと言いたい。
問題は
友達同士の間で使っていい表現でも、
仕事や公の場での発言で使うのは
NGな言い回しがある
ってことなんだ。
いい大人がこーんな簡単なことが分からないんでしょうか。販売員に「あり得ない価格ですよね!」などと言われると、どんな前提があって、あり得ないと言っているんですか?とつっこみたくなる。世も末だよ…。
あり得ない。は「美しい」「かっこいい」「柔らかい」「難しい」とかの形容詞とは違うから。あ、まさか「ありえな『い』」で終わっているから、形容詞だと思ってるわけじゃないよね?