高校野球ってなんであんなに盛り上がるのでしょうか?え?自分が住んでいるところはそうでもない?
神奈川県は盛り上がるんですよー!出場校数188校。横浜高校、東海大相模、桐蔭学園、桐光学園、日大藤沢、横浜商業など強豪校が多く、出身校以外にも近所だとか思い入れがあるチームがある、という人が多いのです。4回戦くらいから手に汗にぎる展開になってくるわけですよ。
高校球児の子を持つ母である友人に言わせると、「県大会の予選でこんなに盛り上がるのは神奈川くらい」とのこと。
準決勝くらいから横浜スタジアムで試合があるっていうのも人気の要因のひとつ。球児たちはスタジアムに憧れ、見に行く方も行きやすいし、雰囲気がいいというメリットがあります。人が集まりやすいんですね。
実際、神奈川県は高校野球のレベルが高いのだそう。
毎年、ネット裏最上段の放送席から熱戦の模様をお伝えしながら、いつも思うことは、神奈川の高校野球のレベルの高さだ。
コールドで敗れたチームでも、必ずオッと思わせるような選手が2人、3人。基本のキャッチボールもしっかりとフットワークを使って、野球の土台がしっかりしている。
そうなんです!ふらっと見に行った試合でも、結構いい選手がいたりして。プロの記者さんから見てもそうなんですね。これは嬉しい。
高校野球は日程が過密すぎる!
毎年見ていると思うのですが、もう少し日程に余裕を持たせられないのでしょうか。
神奈川は188校もあるのに、どうして2校出させてくれないの?と思ったのですが、2校出場している北海道と東京はそれぞれ100校舎以上、北海道・東京の全体で見ると250~260校もあるんですね。
とはいえ、出場校が多くなれば、それだけ日程も過密になります。今日、新聞を見ていて、気になったのがこの言葉。読売新聞からの引用です。
公立の茅ヶ崎西浜高校のエース、宮田君は4回戦までに3回完投。1回戦133球、2回戦135球、4回戦103球。4回戦以降になると、次の試合が翌日というスケジュールのなか、5回戦も先発マウンドに立った彼。
「すべてを置いてくるつもり」
でマウンドに立ち続けた。って、ここでもう涙ですよ!!5回線でも先発登板し、疲労のピークを過ぎた8回のピンチでは
「もうボールをコントロールできないから、腕を振るだけ」
って!!!涙なしには聞けないですよ。
高校生にこんな無理させていいの?以前、プロ野球選手が言っていたけれど、ピッチャーは完投すると1回の試合で数キロ体重が落ちるくらいなんだそう。
またプロ入りしても高校野球でエースだった投手は肩が壊れていたり、すでに問題を抱えていることが多いとも聞きました。
体を作りこんでいるプロですら、先発ピッチャーは中4日くらい開けますよね?高校生に連日連投させるなんて…。また公立高校はそれほど選手層も厚くないですから、エース1人が頑張らなくちゃいけないという大きな負担がかかるわけです。
まあ、日程に余裕を持たせられるんなら、とっくにそうしているでしょうから、解決できない問題なのだとしても、もう少し…。なんとかなりませんか?
公立進学校の台頭がすごい
神奈川県の強豪校は全国と同じように、ほとんどが私立です。だから、公立高校の選手たちは『打倒私学』で燃えているというわけ。
昔は公立で野球が強いというと、商業高校とか実践校が多かったわけですが、最近は公立の進学校が強くなってきていることに驚かされます。
その証拠が、今回ベスト16に勝ち上がってきた3校です。偏差値を見てみましょう。
・湘南高校 73
・厚木高校 69
・平塚江南 67
湘南高校は全体で4位、公立高校では2位の位置づけです。
地元でも東大に行っちゃう人とかが出てくるレベルの頭の良さの学校ばかり。野球も昔と違って、戦術や試合の組み立てとか、頭の良さが必要になってくるということなのでしょうか。
昔は進学校といえば、勉強ばかりしていて、部活なんて…というイメージでした。
そういえば、私、社会人野球のマネージャーをしていたことがあるのですが、高校も就職も野球推薦で入ったという同僚の男の子が、試合中2塁ベースから監督が出したサインに『ハ?』というような顔をしていて、監督が
『あいつは野球はうまいけど、頭がなぁ…。サインが理解できんのか』
とため息交じりに言っていたことを思い出した。野球も理解力。ってことなのでしょうか。
聞けばこうした進学校であり、野球も強い学校は練習時間も1日1時間半程度というところが多く、勉強にも手を抜かないのがモットーらしいです。
素晴らしいですね。ベスト8は結局、すべて私学しか勝ち残れなかったけれど、今まで頑張ったすべての球児たちにお疲れ様!ありがとう!と言いたいです。